秋の冷えとり! 秋は肺の毒出し季節

秋の冷えとり! [秋は肺の毒出し季節]


まだまだ暑い日が続きますが、今年は8月7日から暦の上ではもう秋です。


少しずつ朝晩が涼しくなり、寒暖差が出始める頃ですね。でも、秋という季節はこの「寒暖差」が曲者なのです。



秋になると、日中はまだ暑いのに朝晩は驚くほど冷え込むので、気温の急激な変化に対応しようと身体は体温調節に必死です。


特に、夏の冷えとりをキチンとしていないと、夏の間の冷房や冷たい物の摂りすぎで自律神経が弱っているところに、
秋の長雨や低気圧の影響も相まって自律神経が乱れ、血の巡りが悪くなりがちです。


こうなると、疲れやすくだるい、疲れやすい、食欲がなく胃がもたれる、よく眠れない、立ちくらみやめまいがする、頭痛や肩こりがする、便秘や下痢などといった夏バテに似た不調が続きます。


これがいわゆる「秋バテ」です。



このような秋バテだけではなく、冷えとりでは秋ならではの季節の注意点がいくつかあります。


この記事は、立秋が過ぎたら注意すべき秋の毒出しと冷えとり対策についてです。





秋は「肺」の毒出し季節ー「皮膚」「大腸」「粘膜」との密接な関係


冷えとりでは、秋は「肺」の毒出し季節です。


東洋医学では「肺は皮毛に生ず」として、呼吸器に皮膚を含めています。


つまり、肺の機能が正常ならば皮膚病にならず病気にかかりにくくなり、肺の機能が弱まると皮膚に病気が現れやすくなると考えられているのです。


肺は乾燥や冷気を嫌う臓器です。


そのため、秋から冬にかけて冷えが進み肺の水血が不足してくると、肺に溜まった毒はのどや鼻から咳や鼻水だけでなく、
ぜんそくやアレルギー症状、皮膚の乾燥に伴うかゆみや湿疹、アトピーの悪化などの形で排出されます。


実際私自身、35歳になるころ急に喘息になり、特に秋以降の冷たく乾燥した空気を吸うことで悪化が顕著なため注意しています。


肺は「大腸」や「粘膜」とも密接な関係があります。


特に、この時期は空気の乾燥により皮脂腺や汗腺が閉じやすくなるとともに身体から老廃物が出しづらくなりなってしまいます。


そのため、便秘になりやすいと言われています。この季節は特に注意して冷えとりをして毒出しすることが大切です。




秋の冷えとり対策



秋には、秋バテと肺の毒出しがメインの冷えとり対策が必要です。


とは言っても、秋の冷えとりの基本ももちろん「頭寒足熱」。下半身を暖かくし、上半身を涼しくするよう心がけます。


靴下の重ね履きは、定番アイテムです。暑いと感じても、靴下の枚数は極力減らさないようにしてください。


むしろ、体調が悪いときは、靴下の重ねばきの枚数を増やしましょう。


素材は1年中同じですが、排湿効果と保温力が高く毒出しも手伝ってくれる絹と天然素材の綿が望ましいです。絹→綿→絹→綿と最低4枚は重ねて履くことをおすすめします。



そして引き続き半身浴がおすすめです。特に、咳や鼻水がでてきたなと思ったときは、半身浴の時間を長めにとりましょう。


やや温めのお湯に20分ほどつかっていると、毒出しが進み副交感神経も優位になるので、秋の冷えとりに効果てきめんです。


また、秋の冷えで身体が冷えてくると、足の第三指と第四指の間がくっついてきます。そこで、この足指の間を開いてあげて足湯をするのもおすすめです。


足を温めてあげることで、骨盤が締まってきて冬場に冷えない身体にもなります。


骨盤が締まると、冷えによる卵巣の機能低下や生理痛といった女性特有の症状が緩和され、一年を通して多少楽に過ごすことができるようになります。


また、この時期は、夏の間当たり前のようにかいていた汗がだんだんかけなくなってくるため、行き場をなくした汗がむくみとなって現れます。


大腸にも水がたまりやすく、さらにすすむと膀胱炎になったりします。



そのため、毎日30分程度の散歩など軽めの運動をして汗をかくことで、むくみを防ぐだけではなく、血流を改善し、自律神経の機能を回復させることもできます。


また、秋だからこそ、水分補給をこまめにして肺がいつも潤っている状態にすることも大事です。


この時期にしっかり水分を摂らないと、身体が冷えやすく寒さを感じる体質になってしまいます。風邪をひいたり肺炎を起こしたりするのは、水分補給が足りない事も理由のひとつです。


私自身夏でさえも水分をしっかりとることが苦手なタイプですので気を付けないといけません・・・





秋の食養生


秋は食欲の秋、実りの秋。


食べ物が旬を迎え、とにかく美味しくて栄養価も高いものがたくさんあります。この時期は、肺を潤わせる食べ物を積極的に摂るようにしましょう。


食事に気を付け、旬のものを手作りして食べている方は、意識しなくとも摂取できているかと思います。


肺を潤す食べ物には、大根、かぶ、キャベツ、しろねぎ、梨など、空気が乾燥してくる季節に採れるものがあります。


たとえば大根は、肺を潤すだけでなく、身体の余分な熱を取り去り、咳や痰を改善する働きがあります。


かぶは消化を助ける働きもあり、秋バテで弱った胃腸のサポートにも適しています。


しろねぎは、血の巡りをよくする効果が期待できるため、身体の冷えを取り温めます。


梨に含まれているアスパラギン酸やクエン酸は、疲労回復が期待できると言われています。


さつまいもやかぼちゃ、じゃがいもなどの根菜も、身体を温めて免疫力を高める効果があります。


また、不足しやすいタンパク質やビタミン、ミネラルは意識して摂るようにしましょう。


豚肉、レバー、納豆、まぐろ、かつおなどは、疲れを和らげ自立神経を整える働きのあるビタミンB1を多く含むので、この時期におすすめ食材です。



旬の食材を食べることは大事ですが、食べ過ぎは身体を冷やす元となるので腹八分目がいいでしょう。


冷たいものを控えて、「温かいものをよく噛んで食べる」ことも重要です。





その他の冷えとりポイント


この季節は、呼吸法を意識することで肺を潤すこともできます。


鼻から息を吸って、肺の毒を出すようにしっかり息を吐く。


丹田を意識して腹式呼吸でやるとより効果的です。



実は、秋は気を高めて体質を改善する絶好の季節。


秋を迎えると、夏に緩んでいた身体が締まり気が満ちてくると同時に、頭の動きが活発になって感受性が豊かになります。


だからこそ秋は、心と身体を統一するのにピッタリの季節なのです。


深い呼吸とともに、肺の毒出しだけではなく、ばらばらになった頭と身体が調和していきます。深呼吸なら、時間も場所も選ばずに簡単にできますよ。





まとめ



秋の冷えは気温の寒暖差や空気の乾燥から生じるもので、咽喉や鼻、気管支などの呼吸器と皮膚に影響を受けやすくなっています。



そんな秋の冷えとり対策は、定番の半身浴、靴下の重ね履き、足湯といった「頭寒足熱」以外にも、乾燥が苦手な肺のための水分補給が大事になってきます。



また、この時期は肺を潤わせる秋の旬な食材をおすすめしていますが、食べすぎは冷えのもとなのでこれまで通り腹八分目にしておいてくださいね。


さらに、秋ならではの気を満たして頭と身体を調和する深い呼吸法で、冷えとりの効果を実感してみてください。


秋バテを乗り越えて秋の肺の毒出しをしっかりしておけば、次にやってくる冬の腎臓の毒出しが楽になりますよ。

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